ローエンドMac Pro 2019に負けない小型PCを作る(続き3)

Mac

RyzenならデスクトップモデルでもECCメモリをサポートしているため、普通にECC Unbufferedタイプのメモリであれば問題なく認識・動作します。

ビデオカードもRadeon VIIが認識されています。位置づけとしてはRX580とVega IIの間くらいのスペックになるかといったところでしょうか。

SSDはせっかくX570でPCIe 4.0に対応しているのにPCIe 3.0の愚鈍なQLCの安物で恥ずかしい限りですがとりあえず余り物で組んだので低性能です。とはいえこれでもMac Pro Late 2013のデフォルトのSSDよりは1.5倍程度高速です。PCIe 4.0のSSDはほどなく届く予定なので近いうちに組み替えて改めてベンチマークしてみます。
次にGeekbenchのスコアを比較してみました。
Mac Pro Late 2013とRyzen 9の3項目はGeekbench5を実行した結果で、Mac Pro 2019についてはGeekbenchサイトより見繕って引用しています。ベンチマークなんてものは有効数字はせいぜい1桁半〜2桁程度の代物なので数値での比較よりグラフで比較することにし、目の子でざっくりと比較するとRyzen 9 3950Xはシングルコアの性能はEco modeでもそうでないものでもどのMac Pro 2019よりも上回り、マルチコアの性能はRyzen 9 3950Xの16コアはMac Pro 2019のXeon 12 coreモデルと16コアモデルの間(デスクトップグレードのRyzenとサーバーグレードのXeonの違いなのでコア数で凌駕できない差があるのはおそらくL1, L2キャッシュ量の違いでしょう)の性能となり十分健闘しています。
GPUに関してはMac Pro 2019はRX580X以外はほぼモンスター級のものなのでRX580Xに勝てればいいや、という程度のもくろみと予算の都合からRadeon VIIでMetalスコアを比較しました。これもD700とRadeon VII以外はGeekbenchから見繕って引用しています。
やはりRadeon VIIはRX580XとW5700Xの間くらいの性能です。となると、だいたい
Mac Pro 2019 12コア RX580X SSD 1TB 813,780円 (消費税10%込み)

Mac Pro 2019 16コア W5700X SSD 1TB 989,780円 (消費税10%込み)
の間くらいの性能で、仮に間をとって90万円くらいのMac Pro 2019の性能で、Mac Pro Late 2013と同じくらいの大きさ、eGPUボックスよりも小さいものが30万円程度で組み立てられるということになります。
サイズをATXにするなどで妥協すればもう少し安く作ることもできますし、下記のMini-ITXまたは自作PCならではの制限も一部は突破できるでしょう。

  • Vega II Duo、Vega II Duo x2相当のGPUは自作機では存在していない
  • メモリはMini-ITXでは2スロット64GBが限界 (ECCで64GBのセットはなかなか入手できない)
    ATXにすれば128GB、Threadripperにすれば256GBが限界。1.5TB積むならEPYC、Threadripper Proが対応しているがThreadripperはmacOSが動かせないためMac Proしかなくなる
  • Afterburnerが使えない (PCIeポートに挿して動くかも分からない)
  • Mac Pro 2019の24コア、28コアモデルに対抗するにはより高性能なAMD Threadripperにする必要があり、Mini-ITX規格のTR4マザーボードはないため選択肢から自ずと外れる。(EPYC、Threadripper ProはmacOSが動かせないためMac Proしかなくなる)
  • 10GbEに対応するにはMini-ITXでは厳しい(USB3.0接続の5GbEアダプタあたりが現実的だがドライバによっては動かせない)ATXマザーボードには10GbE対応のものもいくつかあるし、PCIe拡張ボードの選択肢もある
  • 今回の構成ではWifi/Bluetooshは使用していないが使用するにはBCM94360CDなどのM.2カードなど対応デバイスに換装する必要がある
  • 5k, 6kモニタへの接続は難しい (Radeon VIIのDisplayPort 2つを使用して5kのモニタに対してMSTで接続しても4kのモニタと2560×2880のようなモニタの2台で認識されてうまく表示されない)
  • Thunderbolt 3デバイスが利用できない

Intelとの契約でIntel CPU以外は利用できないというようなIntelお得意の汚い約束をさせられて、今や無能で無駄に高いXeonプロセッサを使用しているのでしょうが、十分に対抗できる性能のコンピュータが1/3くらいの価格で作れるとなると、Mac Pro 2019は今回は購入を見送る踏ん切りがついたというものです。もうすこしMac Pro Late 2013で頑張ることにします。
本当はPowerMac G4 CubeのMODのように作りたかったですがビデオカードのサイズ的にもG4 Cubeの形は無理でした。実はチムニー設計の小型ケースとしてFractal DesignからEra ITXというモデルが出ていますが、eGPUより小さくならなさそうなのと、インテルとの共同設計だったため除外した経緯があります。
AppleがAMD Ryzen 9かThreadripperを搭載したMacを出すことを切に望みます。

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